動機なき医師が増え…ちょっと怖いかも(学歴フィルター③)

お久しブリです。

この仕事をしていると、どうしても避けられないので、
今日も学歴に関する気になる話題をメモしておきます。

東大より医学部をめざす受験生たち 合格後悩んで退学するケースも

東大よりも医学部へ。究極の「資格」を手に入れられる医学部人気が過熱し、志望者が増え続けている。文科省はこの6年で、定員を1400人増やし、地域や診療科目によって生じている医師不足解消を図ったが、それも医学部人気の加速につながっている。

 その背景について、河合塾の近藤治教育情報部長はこう解説する。

「やはりリーマンショック以降の『理系シフト』が影響を与えていることは否定できません。それ以前であれば文系に進んだであろう高校生も、高1の段階で理系を選び、最難関である医学部にチャレンジするようになったという指摘は一面の真理といえるでしょう」

 経済や社会の情勢が不安定な中で、文系に比べて就職が安定した理系に進み、将来を見据えて何か資格を取得したい。そんな思いを抱いた受験生や親にとって、その資格のトップに君臨するのが「医師」なのだ。

 もっとも、ある教育関係者は、この医学部人気を批判的に見る。

「かつては、『医者になりたいから医学部』という受験生がほとんどでした。しかし現在は『成績がいいから医学部』という受験生が増えています。さらに高校側も、進学実績を上げたいとの思惑で、成績優秀者に医学部受験を勧めるところも一部あるといいます」

 以前であれば東大の文Iを受けていたような受験生が、今では、どの大学でもいいので医学部を目指す。あるいは、成績優秀者がたまたま医学部受験をし、合格を果たす。こうしたケースは、決してまれではないという。東日本のある国公立大学の医学部教授が、こんな懸念の声を上げる。

「有名私立高校でも、最近は東大より医学部の合格者数を宣伝に使います。そうすると一定数、成績がいいだけの高校生が入学してしまうんです。そうした学生は受験勉強しかしていませんから社会性に乏しい。せっかく入った医学部で勉強するうち、将来に悩んで退学する学生も存在します」

【転載終了】


たしかに当塾の塾生にも、看護など医療系の仕事につくため、
高校選択の時点でそういう方面へ進学を決めた子がいます。

ですから、将来的なことを考えて、
記事のように成績が良いとの理由で医学部に進学する子が増えたとしても
なんら不思議ではありません。

でも、医師になりたいと思っていない人が医師になるかも知れないんですよね…。
それで、そういう人が将来誰かを診察する訳ですよね…。
それは私自身だったり私が大切にしている人だったりするかもしれない訳です。

動機なき医師が今後増えるのかと思うと、ちょっと憂鬱になります。


医師って、単に頭がいいとか、免許を持っていれば良いとか、
そういうものではないように思うのです。
それは教員だって同じだと思います。

もちろん将来の安定のために職業を選ぶのは悪いことではありません。
でも、私としては、後付でもいいので動機ある医師に増えて欲しいと思います。

「先生はどうしてお医者さんになったの?」
「え?そりゃ安定しているからだよ。私だってご飯食べていかなきゃだからね。」

これじゃあ悲しいと思うのは私だけでしょうか…。


当塾卒業生にいま医学部に通っている子がいます。
受験時に英語のサポートを当塾でしていた子でしたが、しっかりとした動機がありました。

きっとよい医師になるのではないかと思います。

もしかすると理想と現実のギャップに苦しむかもしれませんが、
それでも医師になるという、それこそ固い意志をもった子なので、
きっと困難にも立ち向っていくだろうと思います。

そして私はそういう人に診てもらいたい、そう思います。

画像の説明
私が小さい頃に入院していた病院


高校から出される進学実績を見ると、
東大を筆頭とする旧帝大、医学部、その他国公立や早慶など、
特に前面に出される(PRに使われる)学校名はほぼ決まっています。

私たちもそうした情報を見て、その学校のイメージを持つのが正直なところです。

実績がよいと「ああ、頑張っているんだな」とか、「今ひとつ伸びてないな」とか、
医歯薬系の進学者数が多いければ、理系に強いんだなとか、
本当に勝手なものです。

きっとこういうところから変えて行かなければならないのでしょうね。

ありがとうございました。




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