先輩からの呼び出し(クリスマス特集2)

お久しブリです。

今日はクリスマスイブですね。
あなたはイブの日に何か思い出はありますか?

クリスマスイブというと、私はある先輩を思い出します。
仮にT先輩としておきますが、T先輩は中学高校と2コ上の先輩でした。
同じ部活になったことはなかったのですが、何かあると声をかけてくれる方でした。

あれは中学2年の時だったでしょうか?
クリスマスの一週間ほど前に、T先輩から連絡が入りました。

私以外にも何人かが集合をかけられたのでした。
その中には知り合いもいれば、全然知らない人たちもいました。

ただ、T先輩はそういう人ではなかったので、
いわゆるヤバい感じの集まりではありませんでした。

集まったのは、
人を集めて、イブの日にある作戦を実行しようということでした。
その段取りと、場所の打ち合わせだったのです。

画像の説明

イブの日になりました。
待ち合わせの場所に友達と集合すると、たくさんの人が集まっていました。

そしてT先輩から鈴を手渡されます。
これから一時間ばかりかけて、鈴を鳴らしながら町内を歩きまわるのです。

この年、私の住む町内は、T先輩に動員をかけられた仲間たちで、
クリスマスイブの夜、鈴の音が鳴り響いたのでした。

ちょうどこんな感じに鈴の音を鳴らしながら、
私たちは担当地域を練り歩きました。

一軒家の多い地域でしたので、ほとんどの家が雨戸を閉めています。
はたして鈴の音が届いているのかどうか分かりませんでしたが、
なんとなく自分たちがサンタになったような気がして、楽しく歩いていました。

もちろん雑談なんてしていません。
T先輩から渡されたたくさん鈴のついたもの、それに持参した鈴を持って
無言で鳴らしていたのです。

十分ほど歩いた頃でしょうか?
窓辺に子供らしい影が映り、こちらをじっと見ていました。
「ああ、聞こえているんだ」と思った瞬間でした。

よく見ると、窓から見ている人もたくさんいました。
後半は腕がしびれてきましたが、それでもしっかり鈴を鳴らしながら役割を果たしたのでした。

画像の説明

今考えれば、T先輩がどうやってあれだけの数の鈴を集められたのか、
なぜあの作戦を決行しようと思ったのか、謎は色々あるのですが、
当時、私は役割を果たした満足感でそんなこと疑問にも思いませんでした。

これが私のクリスマスイブの思い出です。
なんだか久しぶりにT先輩に会いたくなってきました。

ありがとうございました。








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