稽古をしてはならぬ。いつも真剣勝負をしなければならぬ。

お久しブリです。

私の塾のパソコンには、いつも大量のメールが送られてきます。
その9割以上が不必要なメールです。
ですから、送信元が誰かによって読む読まないを決めています。

今日もメールを受信するとたくさんのメールが来ていました。
その中にふと目に留まったメールがありました。

『稽古をしてはならぬ。いつも真剣勝負をしなければならぬ』


これは、97歳で亡くなるまで、
画業に懸けるすさまじいまでの気迫を貫き通した
画壇の孤峰・中川一政さんという方が残した言葉だそうです。

不勉強にも私は中川さんを知りませんでした。
ただ、この言葉をメールタイトルで目にした時、
強く惹かれるとともに、凛とした強さを感じたのでした。

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まさに私が塾生に伝えんとしていることが
この言葉に凝縮されていると思いました。

当塾は、日々の授業を本番の真剣さで取り組むことを塾生に求めています。
ですから、体験に来る中学生の反応は完全に2つに分かれます。
すごく気に入るか、厳し過ぎると嫌うかです。

困っていたら、講師がすぐに何でも助けてくれて、
お友達と楽しく通えるような塾を想像している子には
全く合わない学習塾なのです。


そのかわり、試験の時には助けてくれる人はいない、
だから、まずは自分自身で何とかしてみようと思う子、

試験のような緊張感ある空気の中で真剣に勉強してみよう、
自分がどこまでできるか挑戦してみようと思う子には、
快適な教室です。

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私語のない、本番のような緊張感ある教室


かつて私も若い頃、楽しい塾になるよう心がけていた時期がありました。

しかし、ちょっとしたことでくじけてしまう子、
本番でなかなか実力を発揮できず自信をなくす子、
あるいは卒業後、高校の授業についていけなくなってしまった子もいて、
自分の指導が本当にこれでいいのかどうか、悩む毎日でした。

楽しい塾でないと塾生が通ってくれなくなるのではないか…
楽しい塾にしないとつぶれてしまうのではないか…

そんな苦悩と不安の中、様々な辛酸をなめて、
もがいてもがいてたどり着いたのが、今のスタイルなのです。


何度も書いていますように、3.11をキッカケにして、
力を出し切るなど伝えたいことをしっかりと伝え、
子供たちが自分でやっていけるようにする指導に徹する、
そう決断したのでした。

それで生徒が集まらなければもう塾をたたもう。
そう心に決めていました。

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自ら関連性を発見し、まとめていくワードマップ学習法


この考えに賛同してくれる鈴木教室長という
超超強力な助っ人卒業生が側にいてくれたことも幸いでした。

今では、たくさんの塾生に囲まれて、
子供たちの力強さに感嘆する毎日を送ることが出来ています。

当時と違い、いまは心を鬼にしてでも、
手を抜かず、しっかりと自分の力を出し切りなさい、
どんなに面倒くさいことであっても、真剣に向き合ってみなさい、
そう塾生に言い聞かせています。


そういう風に育った子、そういうことを経験している子は、
壁にぶつかっても必ず各自の工夫で乗り越えていけると確信しています。

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ひとりひとりに勉強方法・つまずきポイントなどを伝えます


今は夏期集中学習が始まったばかりですが、
すでに全力で目の前の課題に向き合い、現実に向き合っています。
夏の暑さにも負けず、エアコンの寒さにも負けず・・・。

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徹底して練習を積み重ねていきます。


勉強もただやればいいのではありません。
常に自分がなぜ勉強するのかを考えることは、
そういう意識をもたらします。

学ぶことが人から強制されている状態は不幸です。
できれば自分から積極的に関わってもらいたいものです。
そのために「自分が学ぶ目的」を探ってもらっているのです。

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学習に入る前に、その日の学習定着度が決まります!


『稽古をしてはならぬ。いつも真剣勝負をしなければならぬ』

私が決断して歩んだ道が間違っていなかったのだと、
この言葉が教えてくれました。

ありがとうございました。
(写真は夏期集中学習の塾の様子です)

※カテゴリー変更しました。12/8





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