部活動について その３
お久しブリです。
さて、部活動についての記事も今回で３回目となりました。
今日は私の知り合いの娘さん（中学生）の話からはじめます。
その子は今、バレーボール部で頑張っています。
まあ、多くの中学生がそんな毎日を送っていると思いますが、土日なんてないそうです。
長期休みには練習試合だけでなく、合宿や遠征まであって、
結果、勉強する時間も少ないので成績が下がってきたと聞きました。
勉強を見てもらいたいと相談を受けたのですが、
私がその子の家の近くにすぐに塾を開けるわけもなく、お話だけということに。
お話を聞いていて違和感を覚えたのが、練習のやりすぎで腰を痛めた話を聞いた時でした。
いまは週に１回、整体に通いながら部活を続けているそうです。
なぜ違和感なのかといえば、腰が良くないことを顧問に伝えていないと聞いたからです。
それを顧問に言えば練習を休まされ、練習を休めば試合に出られなくなるのだそうで、
娘さんからは「顧問には言ってくれるな。」と口止めされているとのこと。
この手の話、私の知人の子だけではないと思います。
似たようなことは塾生からも聞きますからね。
部活動で体を悪くしている子は一体どれくらいいるのでしょうか。
体を鍛えるはずが体を壊していたら、本末転倒だと思うのですが…。
捻挫を放置したり、突き指をそのままする程度から、肩や腰を悪くしたり、じん帯を傷つけたりと、
軽症から重症まで、様々あるでしょうが、集計したらとんでもない数になると思います。
怪我をさせないような工夫が部活内でどの程度されているのか、
あるいは顧問やコーチが疲労や怪我についてきちんと認識して活動しているのか、
話に聞く限り、意外にちゃんとしていないように思えます。
今の子は弱い・・・確かにそうかもしれませんが、
だとすれば、そういう今の子に合わせた方策を考えるのが
顧問や指導者に求められることではないでしょうか。
私なりに問題提起したいのは、
「部活って体を壊してまでやる必要あるの？」
ということです。
部活動が厳しく、帰宅しても疲れきってしまい勉強時間が取れない。
成績が下がってきたが、試合に出られないから部活は休めない。
学校で部活が禁止されている日も、近所に集まって練習。
運良く県大会などに出場し、推薦で高校へ入学できるところまでいければラッキーですが、
ほとんどの子は、そういうわけにはいきません。
にもかかわらず、顧問やコーチは、成績や進路に対して責任を持つわけではありません。
引退してしまえば、もう関係なし？ということになります。
部活に参加している時に色々な問題があったとしても、
最後の大会や試合が終われば、みんな感動してしまって、
問題に関してはうやむやになり、次の代に活かされることはあまりありません。
もちろん、部活動から得られるたくさんのことがあることも理解しています。
また仲間意識や困難に向かう姿勢が身につくこともあるでしょう。
テレビゲームや友達と路地でたむろするよりは
部活をしている方がいいという意見にも納得します。
でも、だからといって、今のままの部活で良いとは思えないのです。
怪我をしたり、怪我を隠す必要があるところまで行くのは異常です。
成績に影響するほど活動していても、勉強面でのケアがないことも問題だと思います。
今の進路進学の制度をみてみれば分かる通り、
部活動中心の毎日で、それなりの進路が開けるという訳ではないのです。
一歩離れてみてみれば、部活動には再考すべきことがたくさんあると思うのです。
体罰の問題も含めて、部活動とは何か、どうあるべきかを考え直す時期に来ていると思います。
上記メダリストになれるのは一握り。
高みを目指すのであれば、なおのこと部活で怪我をさせてはならないと思います。
昔は『伸びきったゴム』なんて言われましたが、
才能を持っていても、中学高校の部活で体が壊れてしまえば
『切れたゴム』でしかないのです。
中高の部活動でつぶされてしまった才能って、
いったいどれくらいあるのでしょう・・・
体罰もそうですが、怪我をしても…という考えは、
部活動至上主義が生み出したものだと思います。
しかし今は部活動に所属しなくても、たくさんのスクールがあり、
専門的に研究している人から指導を受けることも出来ます。
もっと外に目を向けてもいいのではないでしょうか。
部活でなければ心身を鍛えることができないと言うわけでもありませんし、
学校はまずはしっかりと学力を身につける場であってもらいたいというのは
私だけの思いではないと思います。
スポーツそのものが奨励され過ぎているのも気になりますが、
それについては話が変わってしまうので置いておきます。
ありがとうございました。